2016年11月22日

劇団ACT 秋の卒団公演 を観て


     『 この自遊 』    
         脚本・演出  わっしょい、 

2016 11.19【Sat】−20【Sun】  場所  人間座スタジオ

 何もかも振り払い振捨て、思いっ切り自由に舞台で遊んでみたい。
 誰かに何を言われても、自分達が楽しい、面白いと思えるものをやるんだ。
 と、今回の舞台は、みんな伸び伸びと、それぞれの役に嵌り込み、楽しんでいた。
 
 話しの内容は、おネエ系のママが営むバー”雲母”には、おネエ店員の”海”と、最近雇われた無口なボーイがいて、そこへ常連客の、バイセクシャルの”祐樹”に男運のない”理子”、それに”祐樹”の彼女やママの彼氏が出入りする。バーの日常風景が描かれて行く。

 作・演出のわっしょいさんは、「終始ふざけたような真面目なようなつかみどころがはっきりしない劇ですが、一つのテーマとして性的マイノリティーというものをテーマにしています。」と言っている。
 やはり、”遊びだけではどうかな”と考えている所に、”悪ふざけ”が入り込まず、観ている方も素直にそのマイノリティーの世界に入って行け、そして面白いと思えた。

 卒団公演を観ると、親しくなった部員さん達と別れる寂しさと、これからの活躍を観られない残念さを覚える。
 でもまた先輩達の後を受け継ぐ部員達もしっかりと存在していて、頼もしい。
 そしてまた新しいメンバーの作品が生まれて行くのだ。楽しみにしています。

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2016年11月20日

N₂ Tab.1- 書き言葉と話し言葉の物性を表在化する試み を観て


   『 水平と婉曲 』   作・演出 杉本奈月 
京都府文化力チャレンジ事業**KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭2016AUTUMNフリンジ「オープンエントリー作品」

     2016年11月9日(水)〜11月13日(日)     人間座スタジオ

 不思議な舞台だった。 何だか分からないままに、それでも魅せられて観ているのだった。
 言葉とは何か? 意味をなすものではないのか?
 ところがここでは、音としてしか存在していない。それがまた面白いときている。
 これは演出の感性が優れているのだろう。
 舞台空間の使い方も、劇場に合わせて考え抜かれ、観客を劇の世界に惹きつける。
 それから、キャスト達も「言葉」を巧みに操っていた。

 この作品の「脚本」はどんなものか読んでみたが、本だけでは面白さが読み取れない。
 公演後のアフタートークで「意味がよく分からない。ただ俳優の哀しさみたいなものはよく分かった」との感想があったが、思うに、この作品は「言葉遊び」の世界に徹底されてはどうでしょう。
 何かを言わなければと思うあまり、中途半端な地点に立って、作者は書かれたのかなと思ったりしています。
何はともあれ、新しい演劇は杉本奈月さんのような人が、生み出して行くのだろうと、大いに期待しています。

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2016年11月19日

四方香菜Pyoduce VOL.5を観て


       『 セブンスコード 』
      演出/トリック監修:木津拓彦  
           脚本:四方香菜


      2016/11/4Friー6sun     於  人間座スタジオ

 狭いスタジオいっぱいに大道具が組まれて、上下に6つの仕切られた部屋があり、そこを自由に駆け巡る舞台は、それだけでも意気込みの感じられる、本格的な作品だなと思わせる、見応えのある舞台だった。
 
 内容は、ある山奥の手芸作家達が集う「アトリエ糸」に、取材に訪れた学生の映像制作サークルの男女二人が、ここの屋根裏の密室で、一人の女性の死体を発見するところから、犯人は誰かと推測されて行く。
 キャスト達もそれぞれ役にハマって個性的で、また稽古もよく積まれていて、観客をぐんぐん犯人探しに引き込んで行く。
 第二幕は事件の解決編となり、どんでん返しがあるのだが、これまでの手芸作家達の絡んだエピソードが挿入され、謎が解き明かされて行く。
 
 役者であり作者でもある四方香菜さんは、2時間以上に及ぶ長編をゴリゴリと、しかもセリフの細部にまで気を遣って、理路整然とストーリーを組み立ててられる。力作だ。
 残念なのは、言葉に頼りすぎて、例えば、何故犯人にたどり着けたのか、.....各部屋の開閉時にベルが鳴り、その音の高低で人間の動きが分かる仕掛けがされていて、それを見つけたことによるのだが、ベルの音をもっと有効に使用されながら、サスペンスを盛り上げては......などと勝手なことを思ったりしている。

 何はともあれ「四方香菜」さんという人の「すごさ」を知り、今後の活躍を期待しています。 

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