2018年09月11日

劇団めいろ 第3回公演 を観て


       『 白雪姫 』     脚本・演出  加島百菜

    日時  2018年9月7日(金)〜8日(土)   会場  人間座スタジオ
 


 「家庭とは、最小単位の牢獄だ。私達は産まれた瞬間から、額縁の中に飾られてしまった写真のようにそこから逃れられなくなる。」と作・演出の加島百菜さんは書いてられる。
 「いいこ、いいこ。本当に好い娘ね。」と言われながら育って来たに違いない彼女の、日頃の鬱憤がこの作品に込められているようだ。
 それも何んと、かの世界的にも有名な作品「白雪姫」を題材にして、それを現代版に置き起こしたとのことだが。

 ところでこの作品では「白雪姫」を次のように解釈しているようだ。
 これは初めて聞くのだが、”白雪姫の母親は継母ではなく、娘を慈しみ愛しむあまり、自分の思うようにならない娘に殺意を抱き、城から追い出した”というのだ。

 作品の内容は、母親と娘の日常生活上の葛藤が中心で、そこから逃げ出したいと悩む娘だが、学校の友人達や先生とのふれあいにより慰められ元気づけられて行くと言う筋書きで、 娘は母親に反抗する事も無く、何事も起こらない青春の日々が過ぎて行くと言うお話しだった。

 出演者の演技も素直で力みもなく良かったし、劇団めいろさんのカラーなのか、チームの醸し出す雰囲気は、優しくて美しく、温かさが伝わってくる良い舞台だった。

 何時までも、良い仲間と共に、演劇に携わって行かれる事を願っています。

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2018年09月07日

劇団紫第75回定期公演 を観て


     『 白 と 黒 の ア ト リ エ 』
 
      原案 井上智佳 / 脚本・演出 桜咲 / 演出補佐 めい

     日時  2018年9月1日(土)〜2日(日)  会場  人間座スタジオ  

 スッキリした黒の舞台に、白の衣装。
 女1 男2 の3人の登場人物だけで、90分の内容。
 「涙あり、笑いあり、アクションありの全米満足度100%の超大作」とありますが。

 最初は期待して観ているのだが、次第に舞台から離れてしまい、最後には幼さを感じてしまうのは何故か。
 
 みんなは何に執着してこの作品を創り上げたのかな.....男女の恋愛物語なのかな......それを何故童話の世界のような、魔法使いが出てくるような世界にしたのかな......エンターテイメントを考えてなら、もっと照明にも音響効果にも工夫を凝らし、観客を楽しませて欲しかったがな。

 自分達がやりたいものをやるのは一番大切なことだが、作品は安易に取り扱うのではなく、もっと大事にして、観る側も想定する必要があるのではないか。
 でも、これも若い人達には面白いのかもしれないものが、誰にも面白いとは限らないし複雑だ。

 良かったのは、3人が懸命に、ソツなく、しっかり一遍の作品として舞台をまとめ上げているところだ。
 
 先輩の重責は重たいことでしょう。
 何しろ部の歴史を背負い、後輩にバトンタッチしていかねばならないし、レベルも落とせないところに立っている皆さんに、エールを送ります。

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2018年09月05日

A級欠番第一回公演 を観て


      『 灰野澤、虹の袂 』   作・演出 山野博生

   日時  2018年8月24日(金)〜26日(日)  会場  人間座スタジオ

 何故か分からないが、観終わった時、感動して涙が出た。
 ストーリーと言うのではない。
 そこには現実の生活があり、人生があった。
 そこで辛苦しながら生きる人間等が居た。
 主人公の三原陽生が延々と語る自身の生立ち。
 親について、妹について、兄について、それから心の縁であった彼女との逢瀬と別れについて。

 近頃の若い人達の芝居の中では稀有な、大人っぽい成熟した舞台だった。
 そこで、在り来りの感想ではいけないとの思いから、台本を読んでみたいと思った。

 山野博生さんは、才能のある人だと言ってもいいですかと尋ねなければいけないほどに、繊細な人だと知った。
 素晴らしい作品をありがとうございました。

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posted by 人間座 at 22:29| Comment(0) | 日記