2017年03月15日

演劇ゆにっと 白いるか 旗揚げ公演 を観て


      『 朱に眠る 』  
 脚本 西山かなめ  演出 鍋田幸治


       日時  3月11日(土)〜12日(日)     会場  人間座スタジオ

 近頃の若い人達の舞台は、その作品で何を言いたいと言うことよりも、エンターテイメントが重きをなし、やる側も観る側も楽しむと言うことのようだ。

 作品の内容は、幕末の新撰組の隊士・上本慎介の生き様を描いたものだが、彼は何故仲間を裏切らねばならなかったのか......
 郷の親や兄弟を助けてやりたい、守ってやるために、間者となって、新撰組の動向を密告する......
その裏切り行為が発覚し、彼は切腹を命じられ死んで行くのだ。

 ストーリーそのものは目新しいものではないが、企画のユニークな点は、女性陣で新選組をやろうとしたことか。
 これがやりたかったのだろうと思えるような、特訓を積んだ殺陣は生き生きとしていて、それを観ている側も楽しいと思える舞台になった。

 「白いるか」の旗揚げ公演だそうですが、これからも自信を持って続けて行ってください。
 期待しています。

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2017年03月09日

劇燐「花に荒らし」点火公演 を観て


     『 落ち行く 光に願いを 込めて 』
             脚本・演出 出町平次IMG.pdfIMG_0001.pdf

        2017年3月3日(金)〜5日(日)    会場  人間座スタジオ

 話の内容がよく分かったのかと聞かれたら、分からないところもあるのだが、それでも面白いと思える舞台だった。
 脚本・演出の出町平次さんは、独特な鋭い感性でもって、「現代」を捉えようとしている、才能のある人のようだ。

 大都会の真ん中、渋谷の109の上から、今日も5人の少女が身投げする。
 それをまた、後片付け・掃除をする、マグロ拾いと言う仕事をしている女達がいるのだ。
その中の一人が「なんか、最近死にたいって言うか...生きるのが向いてないんじゃないかなぁーっなんて、思ったりして」というセリフで始まるこの劇は、「現代社会」の汚物の溜りの中で、病んで行く「心」を、描こうとしているのか。
 しかもそれがリアルな方法ではなく、亡霊の出て来る死後の世界を織り交ぜながら観客を不思議な世界へ引き込んで行く。6体の顔も手も足もないマネキンと、舞台いっぱいに置かれた段ボール箱、....舞台はそれだけなのに。
 やがて渋谷109は不幸の象徴だとして壊されることになり、そこにユートピアを造ろうとするのだが....どこまで行っても理想郷はなく....「結局、逃げ場なんかどこにもなかったんですよね。どこに行こうと、何しようと、自分の本質が変わるわけじゃないんだから」と言わせて、街はまた繰り返しその不幸を孕み続けて行くだろうし、女達はその中で、独楽のように回り続けているだろうと結んでいる。
 また演出も斬新なアイデアで構成されていて大変良かった。

 出町平次さんの今後の活躍を期待しています。
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2017年03月02日

トイネスト・パーク SECOND PARADE  公演を観て

 
     LAST ORDER 』   
                 
                                              
  脚本・演出  坂井美紀
            
         2017年2月24日(金)〜26日(日)      人間座スタジオ

 脚本・演出の坂井美紀さんの創り出す舞台は、幻想的で不思議な雰囲気を持った、そして甘くて美しい世界だ。
 これまでにも観せてもらった作品は、どれも強く印象に残っている。
物語をはじめ、舞台美術も衣裳も、その他全ての点において、こだわりを持ち、工夫が凝らされ、独自の独特な世界、童話のような世界を創り出しているのだ。
 今回の作品も、やはり坂井美紀さんの力量を感じさせる舞台であった。

 内容は「≪あの世とこの世の狭間≫に佇む一軒の煌びやかな店。そこは”服を必要とする者にしか見えない”仕立て屋『ラストオーダー』  店に訪れたゲストは記憶を失った少女。少女は何のためにここへやってきたのか_____妖しくも美しい青年”仕立て屋・ラストオーダー”  秘密を抱えた”花嫁・コハク”の物語が、幕を開ける。」と説明されている。

 今後のますますの活躍を期待する者として、少し気になることは、俳優達の育成の件だが、一作品ごとの配役はよく考え抜かれていると思うし、上手だと思う人もいるのだが、一回限りの出演でもう姿が見えなくては残念だ。
 演技が磨かれた俳優達が揃ったなら、坂井美紀さんの舞台ももっと凄さが増すに違いないと思う。
”仕立て屋・ラストオーダー”の入谷 旭さんは、魅力のある人で、主人公として一本の作品をよく引っ張っていたと思う。
いい俳優さんになられるため、これからも頑張って技術を磨いて行ってください。

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posted by 人間座 at 13:33| Comment(0) | 日記