2017年04月05日

熊の宅急便企画 第五回公演を観て


      『 ようこそ、ご先祖様御一行 』      
      * 著・演出 *  木下 航 

      日時  3/31(金)〜4/2(日)   会場  人間座スタジオ

 「やろう」としている人間が、作・演出・出演と一人で八面六臂の活躍する姿を、木下航さんにも見て取れるのだが、絵画や小説などと違って、一人では出来ない演劇は、なかなか思い通りにはならないだろうに。
 それを、5回の公演を重ねて続けて来れたのは、自分自身に頼むところもあるだろうし、それだけ演劇が好きなんだろうし、また才能のある能力の備わった人だと思う。今後の活躍を期待しています。

 作品は、科学が進んだ未来の社会とか宇宙とかを舞台にしたSFで、木下航さんは「宇宙」が好きらしく、以前にも宇宙に憧れる男のロマンを舞台にした作品を観せてもらったが、鮮明に印象に残っている。
 今回の舞台は、これといった舞台道具もない中、歌や踊りや、仕掛けもなく、5人のキャスト達がセリフでもって観客を引き付けて行こうとするものだが、粒の揃った良いキャスト達が、それぞれの役割を十分に果たしていた。
 「この地球の全てを食い尽くした人類が、新しい惑星を求めて、宇宙移民船に乗って脱出して行く。が、降り立った星にも知性体が存在する」と言う内容は、「現代社会」への問いかけともなって観客に届くものであり、笑いながら観られる楽しい舞台だった。

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2017年03月30日

ナマモノなのでお早めにお召し上がりください。vol.5 を観て


     『 人魚の受け皿 』
     脚本・演出  ヒラタユミ

    2017年3月23日(木)〜26日(日)    人間座スタジオ

  


  舞台上は、大きな枠組みだけの、四角い箱のよう物があるだけで、それは何を意図したものか?
 パソコンか、水槽か......その中で、女が一人で喋り、動き回って、台本の中身を演じている。
 そしてその枠の外で、その台本をパソコンに打ち込んで消してしまった男が、ひとりでその中身を反芻していると言うのだろうか。
 作劇的に、アイデアは斬新で面白いと思った。
 しかし、観客側によく解らないところが出て来るのは、演出上の問題だろうか。

 作品の内容は、台本の中の登場人物である女( 武藤岬・17歳・高校生 )と、男( 20代・海辺の大きな屋敷にひとり住んでいる )との関わりを描いて行くのと同時に、その台本を書いた脚本家の男の日常生活が描かれているのだが、この三人がどう絡まっているのか、絡まないでいいのか、よく解らない。
 それから、台本の会話のところを、女一人で演じさせているのが、少し無理があるように思う。
この台本の中の男と女の世界は、独特な雰囲気を醸し出されて来る必要があるように思うし、ここをしっかりと観客に届けるためには、「高いところから、見ている別の男」が、関わって来ればどうだろうかと思った。

 最後に出てくる脚本家の吐くセリフの「その海で死んだ人間は、魚になる。死に損なうと、人魚になる。」
は、唐突に出て来た感がした。
 
 脚本・演出、それから演技者としても活動されているヒラタユミさんに応援歌を送るとともに、焦らず一作一作を大切に温めながら、歩んで欲しいと思う。期待しています。

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2017年03月23日

劇団ザバルーン☆本公演 を観て


     『 英雄狂想曲 2 』 〜裏切りの真実〜

    作・土井誠啓   演出・すぎもとゆうたろう

         2017年3月18日(土)〜20日(月)     人間座スタジオ

 前座から、まず、びっくり。
 京大生のプロを目指す漫才コンビが、「さすがに」という軽快な話術で観客を引き込むという企画のアイデアに、この劇団ザバルーンが目指す方向が窺えるような......
 本舞台もエネルギッシュで、観客を飽きさせないとの意気込みが感じられる、工夫の凝らされた好感の持てるものだった。
 これからもっと演技術も積まれて行くと、世間からも認められて行くに違いない、期待しています。

 作品の内容は、「特殊能力者による犯罪を捜査する為に結成された組織、ヒーローズが、一年前に逮捕したテロリスト集団が、脱走し行方をくらまして一年、悶々とする日々。.....組織の一員である酔挙の使い手である十海大介の前に、一人の女性が現れる」 というところからはじまる、正義と悪が入り混じる、英雄活劇第2弾。
 殺陣あり、中国武術あり、歌あり、ダンスあり、 稽古もよく積んであって、楽しい舞台だった。

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