2017年07月06日

劇団FAX第3回公演 を観て


      贋作・蟹工船 』
          原作 小林多喜二  作・演出 玉井秀和


          日時  7月1日(土)〜2日(日)    会場  人間座スタジオ

 面白かった。
 芝居の好きなメンバーだなと思う。
 目一杯に、体ごとぶつけて表現して来る演技は、迫力があって観客を惹きつけて行く。
それも、狭い空間の中を、機材のキャスターを蟹工船に見立てて、ゴロゴロと引きずりながら、叫び、動き回り、最後には切々と訴えかけて来るのだ。

 しかし、観終わって考えるに、全体的には、観客に楽しんでもらう、エンターテイメントに重きを置いた作品だったように思うのだが.....
 何故なら、贋作「蟹工船」とあるが、原作の小林多喜二の作品の中から取り出して来たのは、北の海で蟹を獲る船とその乗組員の姿だけで、この漁船が問題ではなかった。
 作・演出の玉井秀和さんは、この船を月資源開発に必要な蟹油精製の蟹工船にしている。
そしてその船上で、「月の世界」に憧れる姉と弟が偶然にも乗り合わせることになるのだが.....
 姉弟は親達から、自分を犠牲にして火に飛び込んで行った兎の話、神様がその兎を月の世界に甦らせた話を聞かされて育ち、宇宙への果てしない夢を追いかけることになるのだが.....とこのように、原作からはすっかり様変わりした作品になっている。

 この舞台で初めて知った玉井秀和さんだが、スケールの大きな、捉えどころのないと言うか、まだまだこれから何を見せてくれるのか楽しみな、能力のある人のようだ。
 これからの益々の活躍を期待しています。

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posted by 人間座 at 14:43| Comment(0) | 日記
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