2017年03月30日

ナマモノなのでお早めにお召し上がりください。vol.5 を観て


     『 人魚の受け皿 』
     脚本・演出  ヒラタユミ

    2017年3月23日(木)〜26日(日)    人間座スタジオ

  


  舞台上は、大きな枠組みだけの、四角い箱のよう物があるだけで、それは何を意図したものか?
 パソコンか、水槽か......その中で、女が一人で喋り、動き回って、台本の中身を演じている。
 そしてその枠の外で、その台本をパソコンに打ち込んで消してしまった男が、ひとりでその中身を反芻していると言うのだろうか。
 作劇的に、アイデアは斬新で面白いと思った。
 しかし、観客側によく解らないところが出て来るのは、演出上の問題だろうか。

 作品の内容は、台本の中の登場人物である女( 武藤岬・17歳・高校生 )と、男( 20代・海辺の大きな屋敷にひとり住んでいる )との関わりを描いて行くのと同時に、その台本を書いた脚本家の男の日常生活が描かれているのだが、この三人がどう絡まっているのか、絡まないでいいのか、よく解らない。
 それから、台本の会話のところを、女一人で演じさせているのが、少し無理があるように思う。
この台本の中の男と女の世界は、独特な雰囲気を醸し出されて来る必要があるように思うし、ここをしっかりと観客に届けるためには、「高いところから、見ている別の男」が、関わって来ればどうだろうかと思った。

 最後に出てくる脚本家の吐くセリフの「その海で死んだ人間は、魚になる。死に損なうと、人魚になる。」
は、唐突に出て来た感がした。
 
 脚本・演出、それから演技者としても活動されているヒラタユミさんに応援歌を送るとともに、焦らず一作一作を大切に温めながら、歩んで欲しいと思う。期待しています。

          P1030003.JPG

 

 
posted by 人間座 at 11:30| Comment(0) | 日記
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