2018年03月27日

かんから館第37回公演 を観て


       『 ケーキのサンタを食べちゃうぞ 』  
                       作・演出  川村武郎


      日時  3月23日(金)〜25日(日)   会場  人間座スタジオ
 
 何だか、ほんわかした家庭劇を観た思いだ。

 内容は、京都のとあるラウンジバーに、母親の葬儀を終えた翌日、集まった父親と娘3人、それに末娘の恋人.....何故そこに集まって来たのか? 慰労会なのか?
 とにかく、飲物をじゃんじゃん飲みながら、身内の会話が取り留めもなく次々に繰り広げられる.....長女の離婚話や、進学のため家を出て京都へやって来た昔のことなどなど.....中でも、末娘の”できちゃった婚”の打ち明け話から、この場がたちまち結婚式の宴となり、オーダーで出てきたショートケーキがウェディングケーキに早変わりし、それがまた幼い頃のクリスマスケーキの思い出に繋がり、その時父親がそのケーキのサンタを食べたので、末娘は怒って泣いたことなどなど.....この場に居合わせ話を聞いていた恋人の男は、この家族の絆や心の温もりに感激し涙を流すのであった。
 それから、亡くなった母親はどんな女性であったかも分かって来る。

 作・演出、それに俳優でもある川村武郎さんのお人柄がにじみ出ている、好感の持てる舞台であった。
 それは、大上段に社会問題を振りかざすのではなく、そっとささやかな日常生活の中に”人間”の有様を映し出している、優しさにあった。
 川村さんは京都の演劇界でも長年にわたり活躍されていて、良い作品を残してられる。
 これからもご活躍を願っています。

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2018年03月20日

広田ゆうみ+二口大学 公演を観て


      『 この道はいつか来た道 』   作  別役実

   日時  2018年3月16日(金)〜17日(日)  会場  人間座スタジオ

  前説によれば ”過去十年間にわたり演劇ユニット<小さなもうひとつの場所>で多数の別役実作品を上演し、現在、氏の童話の朗読も行う広田ゆうみと、第10回関西現代演劇俳優賞を受賞するなどその実力を高く評価されている二口大学が、別役実作品を上演する” とある。
 今回は2013年に上演された作品を、再び取り上げたそうだ。
 
 作品については、誰もが一読されることを願い解説抜きで、また再度の読み返しもせずに舞台を観たままの感想で言うと、演じる俳優によって、創られる舞台が違ってくるのだと今更ながら思わされた。

 以前観た老舗の劇団の舞台とは対照的に、今回の舞台では、路上生活者の二人の男女が、”若いカップル”に写り、彼らのやり取り・会話からは、愛情がにじみ出る心温まる、美しい作品になっていた。

 これは別役実作品に執着されている広田ゆうみさんの鋭敏な感性によるもので、独自の別役作品の世界を創り出していて、それは誰も真似することのできない、優れた作品になっている。

 また何年か後、この作品を再演される時は、俳優としても年を重ねられたお二人は、どんな舞台を観せてくれるのだろう.......ファンもたくさん付いてられるようで頼もしい限りだ。

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2018年03月16日

演劇ゆにっと白いるか 第二回公演を観て


      『 青 鈍 の 底 』 AONIBI NO SOKO 

         脚本:西山かなめ   演出:鍋田幸治
  
   SCHEDULE 2018年3月10日(土)〜11日(日)  PLACE 人間座スタジオ

 びっくり!
 第一回公演の時の”白いるか”さんの舞台と違って、目を見張る今回の舞台。
 殺陣も上手くなっているし、演技陣も、現在活躍中の若手劇団(劇団翠星乱舞や劇団紫等)からも加わって、より一層力量が増し、見応えのあるある舞台を創り出していた。
 
 作品は、第一回目の新撰組を扱った『朱に眠る』を書いた西山かなめさんが、今回は、安倍晴明の陰陽師を取り上げている。
 どちらにも共通して窺えるのは、権力者ではなく、何時も犠牲にされて行く庶民の側に心を寄せているところだ。

 西山かなめさんは、歴史にまつわる人物達を次々に登場させ、殺陣をふんだんに組み込みながら、エンターテイメントとしての作品を、精力的書いてられるのには大いに感心。
 そしてまた一年間で、この様な良い舞台を創られた演出の鍋田幸治さんにも拍手を贈りたい。
 それから、衣装も大変工夫されていて、舞台の魅力の助けとなっていたが、尋さんが担当されているのにびっくり、彼女を知っている者としては、彼女の再発見だった。

 これからも自信をもって、どんどん創造されて行かれる事を願っています。

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posted by 人間座 at 17:13| Comment(0) | 日記