2015年07月22日

劇的細胞分裂爆発人間 和田謙二 VOL.4 を観て


        愛染学園戦争 前編!!
          〜体育館は、燃えているか〜     
            作・演出 しゃくなげ謙治郎

    日時 2015年7月18日(土)〜20日(月)  会場 人間座スタジオ

 これまでに何回か、こちらの劇団の舞台は観せてもらっているが、その特質は、和田謙二という俳優の魅力を前面に押し出した作品をやるように思っていた。
 ところが今回はすっかり様相が違っていて、他所のグループの舞台かと思ったほどに様変わりしていた。
 和田謙二さんが全面に出て活躍するのではなくて、新しい若いメンバーが中心になつて、生き生きと舞台で躍動し活躍しているのだ。それもみんな格好良くて好もしい。
 和田さんも所々で、押さえ役・引き締め役のように登場しているが、やはり存在感は十分にあって、観客もそのことを知っている。

 作品の内容は、荒廃した愛染学園での運動部間の覇権争いに、剣道部主将の番堂仁(菅原陽樹さんは、役柄にはまっていて良かった)は、学園の正常化と部活動の発展を願い奔走する中で、死んで行くという話。
 今回の舞台もそうだが、近頃元気がいい劇団の舞台には、”殺陣”や”ダンス”や”歌”などエンターテイメントの要素がふんだんに取り入れられているが、若い人達は、演出の要求に十分応えていて、観客を楽しませてくれているし、その舞台から伝わって来る熱気とパワーに、爽やかさを覚える。

 和田謙二さんの率いる劇団も多くの若手劇団員が増えて、今大きく変わろうとしているのだろうか、これからどんな作品を観せてくれるのか、楽しみであり、期待しています。

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2015年07月14日

劇団蒲団座 2015年度 夏公演 を観て


     高橋いさを短編集
     夏だ! サザンだ!! フトンザだ!!


      脚本 高橋いさを  演出 鳥居雄太

     日時  7/11(土) 7/12(日)   場所  人間座スタジオ

 先ずは、何ともきびきびとして、全体が一つになって作品を創り上げて行くこの集団の良さを感じた。

 夏公演は、何処の大学でもシリアスな内容の物より、さらっと軽いタッチの、エンターテイメントに富んだ物が多いようだが、観客もそれを見慣れているようで、笑いの中に、あっという間に4作品が終わる、楽しい時間であった。
 作品は、1・凶悪犯たちの夜 2・耳の良い母 3・花屋の奇跡 4・同じ時間に神様の前で の4本で、
どれも”非日常的”な場面を捉えているのだが、それが阿漕でなく、スマートに描かれていて、ほっとするような内容になっていて、作者の心の温かさが感じられ、好もしいと思った。
 少し残念に思ったのは、公演時間が1時間ぐらいの長さだったが、もう少し長くても良いのではないか、キャストももっと演じたかっただろうし、観客ももう少し観たいと思っただろう。

 大谷大学演劇部 劇団蒲団座も、やはり伝統のある、集団の力と魅力の具わっている劇団なのだとあらためて思った。活躍を期待しています。

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2015年07月07日

劇団ACT 夏の短編公演 を観て


    アリの落とし穴
    
           片道切符    作/わっしょい  演出/わっしょい                
           Madness  作/白石謙悟   演出/ちんむー           
           愛玩    作/三枝木佑馬  演出/サラダドケイ
           愛の亡霊  作/辻野正樹   演出/西園寺桜子
           Blind   作/色鳥     演出/パンクズ        


      日時   7月4日(土)〜5日(日)    場所   人間座スタジオ

 表題『アリの落とし穴』の中に、五本の短編作品が並べられている。
 それが五本の作品それぞれが、現代社会の歪んだ人間の有様、友人同士や親子関係などを切り取って来ていて、それぞれに面白い。
 作品一作一作の内容もしっかり書き込まれていて、軽いタッチのコント集とも少し違うようだ。
 笑いの中にも最後には狂気がはっきり示されて来る、救いようのない現代の人間関係。
 このような知的な時間を、演じる人たちとともに共有し楽しめる贅沢さと幸せを、観劇しながら感じた。
 これはやはり、現代の先端を切り開き突き進もうとする、学生さん達だからこそ出来る創造ではないかと思う。
 演劇界に清新の気を吹き込む学生劇団に、学ぶものがあるとほんとうに思う。

 五本の作品の中で、『愛の亡霊』は何と言っても部員の中のベテランが演じるだけあって、しっかりと観客の関心を惹きつけて離さない、文句なしの面白さであった。

 京都産業大学演劇部・劇団ACTさんは年4回の公演を打ち続けている。
 毎年メンバーが新しくなって世代交代して行くのだが、それでも変わらず公演を打ち続けて、それが伝統になって行き、存在感を示している。
 次の公演を期待し、待ち望んでいます。

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posted by 人間座 at 15:33| Comment(0) | 日記