2019年03月15日

演劇企画ハルモニア 初公演 を観て


     『 清 廉 の 青 』   作・演出  小林真世

  日時  2019・3・9(sat)〜3・10(sun)  会場  人間座スタジオ
   


 爽やかな、良い舞台であった。
 第一に、舞台美術のセンスの良さに、目を見張った。
 空間の使い方といい、形といい、色といい、.....作品はこれらの良さが加わって、引き締められていた。
 それから、少しも怖じけるところのない、伸び伸びとした出演者の、純粋で真っ直ぐな、作品に打ち込んでいる姿勢が見て取れて、流石に芸大の学生さんだなと思った。

 作品の内容については、まだ大人になり切れない、少女趣味の勝ったものではあるが、幻想的で、ふんだんに歌も挿入しながら、また美しいダンサーの踊りも入って、”セイレーン”を探し求めて行く娘と女海賊たちの、美しくも悲しい、しかも優しい一編の人間愛の物語を創り出していて、観客を楽しませてくれた。

 丁寧に積み上げられて造られていた初公演は、きっとこれからの皆さんの心の糧となり、力になることでしょう。
 今後の活動を期待しています。

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2019年02月28日

劇団飛び道具 の公演を観て


           『 短 針 』   作・演出  大内卓

   日時  2019年2月21日(木)〜24日(日)  会場  人間座スタジオ

 「劇団飛び道具」は、人間座スタジオでは初めての公演だが、日頃見なれているエンターテイメントの勝った芝居とは一味違って、落ち着いた内容のある良い作品になっていた。
 作・演出の大内卓氏は、セリフのやり取りも細やかで、会話の底に流れる心理に沿って観客を舞台にしっかり惹きつけていたし、流石に中堅の劇団らしく、風格が備わり、地歩をしっかりと固めている様子が、客席からの期待感からもうかがわれた。

 内容について一点。
 過去の戦争で、夏島から輸送船に乗って本土へ向かおうとしていた家族全員を爆撃を受け亡くしてしまった主人公は、幼年学校でそのことを聞き、一人生き残ったことを知る。
 それからは頑なにその記憶を忘れようとして今日まで生きて来たが。
 それが、依然の家にあった古時計、今も柱にかかっているその短針の動かない古時計を動かそうと触ると、
過去の思い出が甦って来る......ここのところが、少し安易ではないかと思うのだが、........。
 それに、”短針”の役が、いつも舞台の何処かに居るが、それが見た目には妹のカツコかと思っていると、ジンザブロウになったり、父や母になったりして主人公と対話させていくところも、ストーリーの説明に終わるのではないだろうかと思った。
 
 主人公を慰霊祭に参加しょうと決意させたのは何か、誰か、妻かジンザブロウか等々.......人物と人物の葛藤を重視するよりも、一面的にきれいにまとめられた嫌いがあるように思った。

 益々のご活躍を、期待しています。

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2019年02月25日

正直者の会 の公演を観て


           『 田中遊 「戯式 vol.9」京都 』

   日時  2019年2月16日(土)・17日(日)  会場  人間座スタジオ

 ”四次元演劇”というコンセプトのもと、『戯式』は田中遊氏の一人芝居で、三重・大阪・愛媛とやって来られ、ここ京都の人間座スタジオでも、初めて観劇することが出来た。

 今回は三作品から成り立っているのだが、先ず最初の作品からびっくり仰天。
 ”ラジカセ3台+ipad"とあるが、4台の機材から流れてくる他人のセリフに、田中氏は見事に対応して、大変面白い。
 自由闊達な演技にただただあっけにとられ、こんな事も考えられるのかと田中氏の才能に脱帽。

 他の二作品は、最初の作品がインパクトが強かった分、印象が薄れてしまいがちだが、二番目の芝居こそは、役者としての本領がもっと発揮されてしかるべきではなかったかとも思った。

 先ずは多才な田中遊氏は貴重な人材だと改めて確認でき、ますますの活躍を期待しています。
 
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