2018年11月26日

劇団ACT 秋の卒団公演 を観て


     『 百万年ピクニック 』  作  成井豊  成井稔

                 演出  冷やし中華始めました


    日時  2018.11.17(土) 18(日)  会場  人間座スタジオ

 ” 紙芝居屋が街角で紙芝居を始める。観客は、西風という名の少年一人。紙芝居のタイトルは「百万年のピクニック」。”(あらすじより)

 成井豊の作品としては、少し年齢層の低い少年少女向きの作品のようだが、いつもの難しい作品に取り組んでいるACTさんとは違って、みんな面白そうに生き生きと役を演じていた。
 この作品で卒団される岩城潤さんは、昨年の舞台『ドグラ・マグラ』では大変印象深く、良い演技でよく覚えている。
 今回は次の世代の部員達に支えられながら、楽しそうに舞台に立ちながら一人卒団されて行かれる姿は、年月の去る速さを感じる。
 こうして先輩達が去って行っても、後を託されたメンバー達がまた逞しい、これからの作品が楽しみだ。

 『オズの魔法使い』に似たような作品だなと思ったりしながら観ていたが、とにかくやる側も観る側にとっても楽しい舞台だった。

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2018年11月22日

AJiMi WORKs の公演を観て


       『 聖 典 の 王 様 』   
                   脚本:高矢航志  演出:有働岬


     日時 2018 11.10sat-11.sun   会場 人間座スタジオ

 大変面白かった。
 役になりきって、生き生き輝いていた俳優達。
 螺旋階段を使いながら、複雑に絡んで行く人間関係をますます面白く見せて行く舞台美術。
 そして何よりも、世界の文学作品の中から取り出してきたその名セリフの数々を、主人公の心理に沿って嵌め込みながら描いてゆく巧みな台本。この台本無くしてはこの舞台の成功はなかっただろうと思えた。
 
 大手出版企業<帝央社>の取締役に若くして昇りつめた男。
 男は、幼い頃から”本を読め。本を読めば心が強くなる”と、社長である親父から言われて来た。
 そして日記をつければ頭の中を整理できると思い、日記も付けて来た。

 そして30年後の現在、男の使用人が書斎で偶然日記を見つけ読んで行くところから、話は始まる。.......

 社長の息子、長男と次男のどちらが企業を継いで行くのか、.........夢中になって、ワクワクしながら舞台に見入った。
 これは良く書けている台本を中心に才能が集まってできた素晴らしい舞台であった。
  
 「AJiMi WORKs」さんの旗揚げ公演。
 また頼もしい若い演劇人に会えて嬉しく、今後の活躍を期待しています。

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2018年11月16日

努力クラブ第12回公演を観て


      『 少 年 少 女 』    作・演出 合 田団地

   日時  2018年11月2日(金)〜4日(日)  会場  人間座スタジオ

 暗い川の土手に、少年と少女(高校生)が並んで座って、流れの音を聞いている。
 ”寒くない?” ”上着貸してあげようか?” ポツポツと交わされる会話と、そして沈黙。
 ”怒られたりしないの?” ”学校楽しい” 日常生活に纏わる会話。
 これと言って取り立てての話はなく、内容が詰まって物語が生まれることもなく、......
 会話だけに終わっている。
 そして最後は、夜明けになって、二人は別々に帰って行くのだ。

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 これは何だろうと思った。
 そこに少年少女がいた。ポツンポツンと喋っていた。何も起こらなかった。音楽もなかった。
 これは作者の合田団地さんが、これまでの作風とは違って、大胆な試みを施しているようだ。
 観客はどう思うのだろうか。
 正直言って、退屈になって来る。
 こんな時、映画だったら、空とか星とか、川の流れとかその音とか、風に吹かれる草とかの絵を映し出して来るのだろうが、演劇は”言葉”でもって表現されていくのが中心だから、その言葉の意味するものから、その世界を理解しなければならない。

 この作品は突き詰めれば、そこに生きている人間を、在りのままに捉えて描こうとしているようだが、
 同じ会話でもって描かれている岸田國士の作品などとどこが違うのだろうか、と考え込んでしまう。

 それから、この作品は少女が中心に描かれているが、少年の周囲(その人間の人生)があまり見えて来ないように思った。

 新しい作品を次々に生み出してくる合田さんに、追いつけないでいる自分を知る思いだ。
 益々力を蓄え、本物になって行く”合田団地”に拍手を送ります。

 
 


 
 
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